皆さんこんにちは、ニューステラの井上です。
大量の写真を撮影した際のデータ分類に関する連載記事第2弾『写真撮影データの振り分け/削除/管理ワークフロー』のご紹介です。
最近、撮影データの分類等にあたってのワークフローを変更したため、備忘録も兼ねてブログに残しておきたいと思います。
弊社では『明らかに失敗した不要な写真』は削除し、『納品はしないが使えなくはない写真』はディレクトリを分けて一応保管しています。
撮影時の設定としては基本的に最高画質のJPEGと無圧縮のRAWを両方記録しています。クライアント指定で撮って出しJPEGをMサイズ程度で納品して欲しい、というような指定があった場合のみJPEG側の設定を変更していますが、RAWデータは必ず同時記録されるようにしています。
以下は、数百枚~数千枚の単位で撮影し、納品枚数も多い場合の弊社のワークフローになります。(数枚~数十枚しか納品しないような撮影の場合はフローが異なります)
撮影終了後の写真データ振り分けフロー
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STEP 01
- データコピー
- まずはSDカードからJPEGとRAWの全データをPCのHDDなりSSDなりにコピーします。
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STEP 02
- 明らかに不要な写真(JPEG)を削除
- Honeyviewというビューアーを使ってJPEGを全部確認していき、まずは明らかに不要な写真を削除します。Honeyviewでは、キーボードの『→』を押すと次の写真が表示されるので、それでドンドン確認していき、不要な写真が出てきた場合はそのままDeleteキーを押して削除する、という手順です。マウスを触ることなく、キーボードの『→』『←』『Del』『Enter』の4つのボタンのみ使用して選別作業をサクッと終わらせます。
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STEP 03
- 不要なRAWデータを一括削除してゴミ箱を空に
- 連載記事第1弾『JPG削除後にRAWデータを一括削除するプログラム』のご紹介のコマンドを利用して、STEP 02で削除したJPGと対になる不要なRAWデータを一括削除します。コマンドによりRAWデータは完全削除されますが、先ほどHoneyviewで削除したJPEGデータはまだゴミ箱に入っているので、一旦ゴミ箱を空にします。STEP 04以降に関わってくるので、『ゴミ箱を空に』は必ず行います。
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STEP 04
- 微妙な写真(JPEG)を一時的にゴミ箱へ
- 『不要だけど、保険として一応残しておきたい写真』を分別していきます。STEP 02と同じ手順で、Honeyviewで確認しながらDeleteキーでJPEGデータをどんどんゴミ箱に入れていきます。(後で戻します)
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STEP 05
- 微妙な写真(RAW)を移動
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コマンドプロンプトで下記のコマンドを実行し、STEP 04で削除したJPGと対になる不要なRAWデータを一括で移動します。
mkdir _Trash
for %a in (*.ARW) do if not exist %~na.JPG move %a _Trash
ちなみにこのコマンドは、連載第1弾でご紹介した『新しいディレクトリを作って、独立しているRAWデータはそこに移動する』の部分と同じです。
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STEP 06
- 最終候補写真を移動
- ディレクトリを2つ作って『JPEG』『RAW』という名前にし、残ったJPEGとRAWデータをそこに振り分けます。
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STEP 07
- 微妙な写真(JPEG)をゴミ箱から戻して移動
- その後、ゴミ箱を右クリックして『元に戻す』をクリックし、STEP 04で削除したJPEGデータを元に戻します。元に戻したJPEGデータを全て、STEP 05で作った_Trashディレクトリに移動します。この時点で、元々のディレクトリ内に『_Trash』『JPEG』『RAW』という3つのディレクトリが保存されている状態となります。『_Trash』ディレクトリには、微妙な写真(JPEG&RAW)が保存されています。
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- STEP 08仕上げ
- 案件の内容に応じて、『RAW』ディレクトリにあるRAWデータをLightroomに読み込んで現像したり、納品にあたっての最終仕上げ作業を行います。
以上です。
なぜこのようなワークフローにしたか、その理由的な部分は割愛します。
わかりにくい部分や気になること等ありましたらコメント欄にてお気軽にご質問くださいませ。
以上、弊社での写真撮影データの振り分け/削除/管理ワークフローのご紹介でした!
■連載
1記事目: JPG削除後にRAWデータを一括削除するプログラム!写真ファイルの分別/管理に便利
2記事目: 本記事 – 大量の写真撮影データの振り分け/削除/管理ワークフロー紹介
3記事目: JPGとRAWデータの整合性チェック!欠如ファイルを特定する方法
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